『お!バカんす家族』ギャグの密度とスピードとためらいの無さ。


『お!バカんす家族』

Vacation

2015・米 ジョナサン・ゴールドスタイン ジョン・フランシス・デイリー

IMDb 6.1

Rotten Tomatoes 26%


あらすじ:たまには近場で済ませず遠出しよう

笑えるのももちろんのこと、家族モノのドラマ部分もそこそこしっかり作っているのでとても見やすい。
モンスター上司の脚本コンビ、かなり下ネタがきつい。

だがそれがいい。

とにかくギャグの手数が多いうえにフィジカル、ロジカルどちらからも攻めてきてひっきりなし。教育上よろしくないコメディが好きならぜひとも見てほしい。

↓ネタバレ感想↓

主人公は、弱小航空会社のパイロット。
それだけの一設定も、仕事場面で、あわや飛行機墜落というギャグシーンがあったり、大手航空会社に見下されてフラストレーションをためていたりと、コメディにドラマに有効活用しているのが素晴らしい。

旅行へ行く動機も、妻の本音や、隣家族への張り合い、父との思い出など、後々わかるものも含めて、丁寧に設定されている。
こういったドラマの格子の強さが、コメディ部分で話が脇道にそれても見続けられる安心感を生んでいる。

ギャグも新鮮な物が多かった。アイルランド製の車のナゾ下限は序盤から終盤まで余すとこなく笑いに使われていた。

四つの州が交わるフォー・コーナーズでのすったもんだもエンドクレジットまで引っ張れる発送で隙がない。

一つのギャグ要素で多方面からの発想を生み出せるのに感心する。その上、妻の知らなかった一面を再発見するという家族モノとしても説得力をもたせている。

最後に、遊園地に到着し、コースターに乗る場面。序盤に出てきたいけ好かないパイロットを撃退することで家族の団結を描いていた。
シェールの歌をみんなで歌うのも、しょーもなさがかえって家族の特別な行事みたいで感動的だった。

強いて言えば、家族の再生を描くほど、もとから問題のある家族でなかったとも言えるけど、それ以上を求めると不要な重さを生むかもしれない。

妹夫婦の描写で少しだけテーマが掘り下げらせそうな場面があった。一見円満に見える夫婦でも、対話が成り立っていない様子や、妻の自立を本心では拒んでいる夫とか、でもそこから一歩踏み込むと、シニカルな笑いになってしまうから、作風とは食合せが悪くなるだろう。現在のバランスが最適。

非常に満足。定期的に見たい。

スポンサーリンク

フォローする

スポンサーリンク