『刀剣乱舞 ― 花丸 ―』01 設定に粗があるって?何言ってんだ西暦2205年だぞ!

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『刀剣乱舞 ― 花丸 ―』

第01話「睦月 ちょーしにのんな」

あらすじ:初出陣。

祟られたくはないけど、好奇心には勝てず事故物件に足を踏み入れてみる。
そんな気持ちで、刀剣乱舞。
ようは艦これの女性向け版だと思い、大した前知識もなく、Netflixで鑑賞しました。

ザックリと感想を

意外にも、飲み込みやすい設定で驚きました。第1話からしっかりと目標が提示されるのでとても見やすい。

さすがに男たちのイチャつきは露骨過ぎて食傷するけど、引くほどではなく、見やすい程度でした。

ただし、そこかしこに門外漢お断り要素が配されているので、珍品好きでもきつい部分があると思います。

もともと刀剣乱舞が好きならこれでいいかもしれませんが、構成の無駄な時間が多いのも気になるところです。

意外にも、お話に目的がある。

一番感心した点は、設定があるところ。(しっかりしたとは、まだ言い切れない)

刀剣男子たちの戦う目的が定められている点だ。

冒頭のナレーションで、歴史の改変を防ぐために戦っていることが明示される。

予想外にSF。

ナレーションから始まる本作。(ベースとなる設定は原作ゲームと同じ)

時は、西暦2205年。歴史改変を目論む、時間遡行軍を殲滅すべく刀剣より生まれし我らが、今日も死闘を繰り広げる。

この時点で大抵の粗には目を瞑らなくてはならない。

艦これの場合は、「軍船の魂を持つ娘達……」とのナレーションで始まる軍船の魂(そんなものはない)を持つ(どうやって?) とかなりのハードルを無視しての導入部になっていた。

一方刀剣の場合は、まず2205年という、設定の飛躍を先に知らせてくれるので、許容範囲がぐっと広がる。

ただし、このナレーション、やかましいBGMのせいで毎回聞こえづらい難点がある。

艦これの時は、よくわからない世界で、よくわからない敵が攻めてきて、なんのために戦って、負けるとどうなるかすべてがわからなかった。

しかし刀剣乱舞においては、現実世界(の延長線上の未来)が舞台で、歴史を改変しようとする敵が攻めて来て、負けると本来在るべきの歴史が変わってしまう。

しっかりと納得できるだけの話が提示されていた。

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まとめると

確かに耐え難いほど寒いセリフもあるけど、深夜アニメでは平常運転。

でもやっぱり、ギャグシーンはけっこうきつい。笑えなくても男がイチャついていればいいという志の低い仕上がり。滑っても問題ないという軽さで、滑り倒す。

ただ目的がしっかりと定められているので退屈せずに見られた。

前述のナレーションの後、オープニング。

オープニング曲は、声圧のたりない加工された声で、歌ってみた的世界観。しかも、男たちがイチャつき、媚に媚びた踊りを見せてくる映像仕様。

この時点でかなりの門外漢をふるい落としにかかってくる。

文句を言う奴は見続けるほうが悪い。

字幕が挟まれる。

元治元年、池田屋事件。

沖田総司が満身創痍の中戦っている。

キャラデザに似つかわしくない荒ぶる殺陣。

西暦2205年、大和守安定(市来光弘)が夢から覚める。

「何だ夢か。沖田くんがあの池田屋で僕を帯刀してたんだ」

市来さんの甘ったるい声を含めてかなりきついセリフ。冷やかし客はここで断念するしかあるまい。

導入部から構成に不安がよぎる。

年号のナレーションの後に、違う年号の字幕。

ガッタガタ。

フツーの感覚では、池田屋事件のイメージ→目覚める大和→世界観ナレーション→オープニングがわかりやすいはず。

大和はこの本丸に来て初めての朝。

本丸の仲間たちと交流していると、敵襲の報が入る。

大和は、初陣にして隊長の任を与えられる。

なぜ、脚本家は、第一話で、初めての朝を選んだのか。朝ということは前日に顔合わせは済んでいるということだ。

自己紹介済みなのに、それほど打ち解けていはいないという落とし所のないスタート。

朝起きて、雪合戦を挑まれるという展開があるけど、まずはしっかりと顔見せをしてくれないと。

でも、本来の客層は、全員の顔も知っているわけだから紹介など不要と言うことか。

しかし、紹介パートを完全に捨て去ることはできなかったようで、ちょっとだけ刀剣豆知識をねじ込んでくる。

しかも話の流れが強引なので、完全にこじ付けて自分語りしてるようにしか聞こえない。

料理が上手いね、の一言から。

主である伊達政宗公は料理がうまかったから。

唐突な自分語り。

本作に限ったことじゃないけど、

よくある、キャラクターの要素を提示しようとする会話。

この二人は完全に初対面だよね。馴染みの間柄なのに、いつも料理を作っているかのような雰囲気なのにそんな会話もしてこなかったなんておかしいだろ。

キャラ紹介パートは軒並みひどい。

前述の通り、劇中では紹介が終わっているため、完全に視聴者にだけ説明するセリフのオンパレード。

誰も聞いてないのに喋りだし、元ネタを紹介し、熱い自分語り。

しかも、元ネタ話のときに「これからは銃の時代だと言っていた」とわざわざ取り上げない方がいいセリフをチョイス。

曲がりなりにも刀剣男子だろうに。

原作ゲームでのプレイヤーに相当するキャラクター、本丸の主(あるじ)が登場(しない)。

主からの命を受け、歴史修正主義者の現れた時代へ向かう。

主の場面も工夫が欲しかった。

艦これと同じ、存在だけがとりだたされるキャラクター。

本作の場合は、自室から出てこず、世話係が一方的に話しかけるばかり。

とうぜんセリフ回しが下手なので、延々と独り言を言っているようにしか聞こえない。

できれば『海月姫』で登場するキャラクターのように、襖越しに話しかけるとメモを出してくれるとか、そのキャラクター自身が動いていると想像できるような描写を入れてほしかった。

刀剣達は、池田屋事件の当日に召喚される。

タイムトラベルシーンは、まったくなく気がつけば幕末。

大和は、元の主である沖田総司を助けたいとも考える。しかし、目的は歴史を、そのままに保つこと。

作風自体は軽めだけど、結構重たい設定。

有名な刀剣だけに、持ち主は戦いの中で生きていた人物ばかり、死に様が騒然な者も多い。

そんな人物たちに仕えてきた刀剣が、過去に戻って戦う。

しかし、慕っている持ち主たちには歴史通り死んでもらわなくてはならない。かなり切ないし、やりきれない設定だ。

池田屋にいた、遡行軍を追い込むも、殲滅には至らず帰還。

遡行軍は鬼なんだか、幻魔なんだかよくわからない存在。その目的も提示されないので、そのうち分かるのか。艦これと同じで“雰囲気敵”のままで終わってしまうのか。

思った以上に、見れてしまった第1話。

雪合戦のときには、他にやることがあるだろうが、とも思ったけど、深夜アニメはコレくらいでいいかもね。