『ラブライブ! サンシャイン!! 』2期 06 感想:カナンがバク転すればマリが捻挫する。

『ラブライブ! サンシャイン!! 』2期

『ラブライブ! サンシャイン!! 』第2期

第06話「Aqours WAVE」

あらすじ:予選を突破するためには、秘伝の大技を会得しなくてはならない……ッ!

ようやく本筋のラブライブ予選の話題となり、わかりやすいお話が提示される。しかし、相変わらずネジの緩みきったシナリオと、逃げに逃げた演出、話に合わない振り付け等々、3話に告ぐ珍エピソードでした。

で、今回は一言で言うと、エア・スポ根回。

前回前々回と日常モノの色味が濃くなってきたサンシャイン2期。しかし、今回は打って変わって、ラブライブ本線を主軸としたスポーツ根性モノの雰囲気を出してくる。

とは言え、雰囲気だけなのでところどころすっとぼけた内容で、大して話もつながらないまま、ヨカッタネ雰囲気でおしまい。相変わらずのクオリティ。

一部のラブライブファンが、廃校とラブライブの話を嫌い日常回を待ち望むのがよくわかる。

いろいろあって、チカは、カナンがかつて挑戦しようとして挫折してしまった大技に挑戦することになる。

ここまでの展開はなかなか面白いし、ちゃんとしている。

まず、秘伝の大技に対する不用意なハードルのあげ方が愉快。

秘伝の書(ノート)を捨てようとするカナン、チカならできると諭すマリとダイヤ、どこぞの格闘漫画みたいな展開。

もともとリアリティがないのだから、これくらいの思い切りのいい展開があったほうがいい。

それに、いままで歌詞制作をストーリーに絡ませて感動させる試みはあったが、ダンスの振り付けにドラマを絡ませるのは新鮮。

状況設定もちゃんとしている。

・入学希望者が目標数に届かず、大きく打って出る必要がある。

・予選突破のルールがAqoursには不利、現状維持では勝てない。

・相談したセイントスノーも、決め手が必要だという。

チカの追い詰め描写がちゃんとしていて、大技に挑戦する流れが自然に描けている。

だがここからが話も絵面もすべてがポンコツ化していく。

まず、演出が逃げすぎ。

チカが特訓するシーンが不透明すぎて理解できない。

勢いよく走り出して転倒するの繰り返し。具体的な振り付けがまるでイメージできない。

また、チカが挑戦する動機付けはできていても、カナン側がチカに託す理由は不明。

マリが、カナンに対して「私たちで成功させたかった」とこぼす。

それにカナンは「じゃあなぜチカに託したの?」と問う。

マリ「チカならできると信じてるから」

それは考慮する要素であって、理由ではない。

これからの浦の星は彼女たちが背負うからだ、とかいくらでも理由は思いつきそうなものなのに。

理由を説明すると、理由が不可解になっていくのは花田脚本ではよくあること。

また訓練シーンでさらに不可解なことが起きる。

必死になるチカをみて、カナンは不思議そうな顔をする。

それをリコが説明する。

親友の心情を汲み取って説明するという何のことはない場面に見えるが、 面子がおかしい。居合わせているのは、ヨウとカナン。

チカの幼馴染二人に向かって、最近引っ越してきたばかりの新参者が自説を垂れ流しているという謎過ぎる場面。

ヨウは、セリフだけでなく幼馴染というアドバンテージをさえも奪われさらに影がうすくなる。

なんど挑戦しても技が成功しない。 「なんでだめなんだろ」 弱気になるチカ。

チカさんはそんな人間味のある性格だっただろうか。

1期13話からこっち、ずっと強キャラ化し、すこしでも弱音を吐くやつには「軽蔑する」と吐き捨てる剛の者になっていたチカ。

2期になっても、天からの啓示を受け悟りを開いたような顔をしていたチカ。

なぜだか、今回に限って露骨に常人アピールをしてくる。

いったいどんなシリーズ構成において、こんなタイミングで成長ドラマを入れ込もうとしたかはなはだなぞだ。

結果、メンバーから「自分を信じろ」と励まされ、大技を会得する。

にしても、花田脚本では、試練を乗り越えるような展開でメンタルに寄りすぎる傾向がある。 本来は、現実問題にも匹敵するようなロジカルな壁が存在して、それを乗り越えるためにメンタルを見つめなおすと思う。

だが、今回のように、ぼんやりとした壁があり、メンタルで越えられなくて結局メンタルを回復させて乗り越える展開が多すぎる。

これでは成長というよりは「お前の按配」といった感触しかない。

そんなこんなで大会本番。

現段階で、振り付けの具体的な動きは一切なく、失敗の場面ばかり見せられたせいで、ハードルはあがりにあがっている。

いったいどんなパフォーマンスを見せるのか!

側転からのバク転

すごくないことはないとはいえるのが現状。

いや、リアルに女子高校生が数日で体得するには難しい技だが、20分引き伸ばして、一切片鱗も見せずに難しそうな描写をくどいほどに積み重ねて、その結果、このバク転。視聴者の想像を上回ることはできたのだろうか。

しかも、ほかのメンバーを脇に追いやっての一人技。

なんだろうこれ

スポ根モノとしても、ラブライブとしてもなんにせよ失敗作だ。

ありがちな流れだったら、

練習シーン(失敗シーン)の積み重ねで、視聴者にしっかりとした成功像をイメージさせ、その上で本番での感動的な成功シーンにつなげるのがいちばんベターな方法だ。

なぜか本作では、練習シーンでは、走り出してこける場面だけで、まったく成功像がイメージできない。

本番で成功シーンを見せられても「ああこれか」としかならないので感動しようがない。

しかも、パフォーマンス中に回想シーンをねじ込むのでライブシーンとしても興をそがれる。

ついでに、バク転の射線上にいるカナンが邪魔。

まったくほめられたところがない。

それにしても、このバク転の振り付け自体がおかしな代物だ。

本来は、話運び上、ほかのメンバーも合わさっての複合技であるべき。

カナンの話では、

・みんなの負担が大きくなる。

・センターの負担はもっと大きい。

・2年前、カナンが達成できなかったとき、マリが怪我をしている。

・マリのセリフ「私たちで成功させたかった」

これで一人技になるのかしら。

そのような振り付けになっていないのは、振り付け担当と意思の疎通が図れなかったのか、ろくな脚本会議をしていないか、いずれにせよ脚本だけの問題ではないように思う。

どう考えても、一人でバク転するようなものじゃない。 作画もCG制作もしっかりと金がかかったプロジェクトなのにこんなぼんやりとして作り方でいいのだろうか。

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