『ラブライブ! サンシャイン!! 』05 花田十輝が脚本家みたいなことしてる!

『ラブライブ! サンシャイン!! 』第05話「ヨハネ堕天」
あらすじ:中二病でも参加したい。

一番心配していた堕天使回。
これまでの中二病描写に違和感しか抱かなかった。しかし今回違和感を承知とばかり、視聴者を手玉にとるような展開を見せる。
キャラクターの違和感をあえて言及することによって、消却することに成功している。まるで辣腕の脚本家のような立ち回りだ。

ベテランの他作品を任される有能な脚本家のようだ。

↓ネタバレ感想↓

堕天使の不登校が続いている様子。当人としては、高校デビューをはかり、普通の高校生を演じてリア充へとステップアップするはずだったらしい、しかし、自己紹介で中二病をさらけ出し、悔恨のあまり不登校になり、中二キャラでネット放送している。
意志と行動がまったく乖離しちている状態。でるとこでたら病名がついてしまう症状だ。

意を決して登校。猫かぶりに成功するも、特技の占いをみせてとせがまれ、魔術師の衣装を取り出しあやしげな儀式をする。
「中二病と設定」ではなく、もはや「病気と症状」だ。
当人の意志では待ったく制御できていないとなると病理はかなり深刻である。

偶然、堕天使さんはAqours練習風景を見かける。なし崩しに参加を促される堕天使。その時にも中二症状は止められない。

このとき作曲担当者のセリフが秀逸。
「こころが複雑に状況にあるようね」
まさか花田十輝に視聴者の気持ちがわかるだなんて!
このセリフによって、作中でもビョーキ認定された堕天使さん。
これにより、リアリティのない死んだキャラクターから、いっきに、ビョーキ持ちとしてのリアリティを画一できた。
キャラを生かすセリフだ。
こういった露悪的ながらも、観客の気持ちを代弁するようなセリフでぐっと脚本に許されるリアリティ幅がひろがってくる。
まさか花田十輝と気持ちが通じ合うとは思いもよらなかった。

Aqoursメンバーに堕天使キャラが受け入れられるものの、やはり高校生にもなってはもう無理だと心折れる堕天使さん。
そんなとき、共感を示す花丸さんのセリフが印象的。
「目立たない自分が嫌になって、ほんとうの自分じゃないっておもうことがある」
まさか花田十輝が中二病を理解しているとは思いもよらなかった。思いもよらなかった。
自分自身を愛せないまま、等身大以上の自分を求めようとするあまり、神話などの物語や、生まれ変わり信仰などの自分の外の要素でアイデンティティを支えようとしてしまう。
そういった物悲しい自己愛をしっかりととらえているセリフだ。
しかも、前回で地味な自分を克服した花丸さんだからこそ言えるというのも、まるで脚本家が書いたかのようなセリフだ。
前回に引き続き、花丸さんは本当にいい子、そして便利(お話てきな意味で)

そして、皆で堕天使さんを説得に向かう。
リーダーも思いをぶつける。
スクールアイドルというのは、自分の好きを見せるものなんだ。自分のままでいいんだ。
それを受けて参加を決意する堕天使さん。
いびつな自分を受け入れ愛するというのは普遍的に尊いテーマだ。軽めのタッチながら要所要所に攻め込んセリフを織り交ぜて見事に描けている。
『人生、ここにあり!』のようなさわやかな感動物語だ。

前回と違って、逃げずに場面、セリフを入れているのも真摯で好感がもてる。

欠点を挙げるなら、ラストで嫌な予感がした。

なにか重大な報が届いたらしく、理事長と生徒会長が緊迫した表情。
どうせいつもの花田ブラフだろうと思われるが、またキャラが犠牲になる展開があるかもしれない。
留学か!
ないとは思うが廃校か!

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