『神は死んだのか』新感覚クリスチャン・エクスプロイテーション映画。

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『神は死んだのか』

God’s Not Dead

2014・米

ハロルド・クロンク

IMDb 4.9

Rotten Tomatoes 15%

不可

あらすじ:大学クラスで、神の存在を実証してみよう。

ザックリと感想を

まず、本作をおもしろい映画としてはお勧めできません。いくらなんでも思想が傾きすぎていて、人によっては吐き気がするほどでしょう。

しかし、その振り切り方が度が過ぎていてなんだかオモシロくなってくるレベルに到達しています。

映画のキャッチコピーを考えるとすると「信者生きろ!不信心は死ね!」とにかく考え方が極端でストーリーもその一点を目指して進んでいくので、ドン引きを通り越して笑えて来たりします。

たとえて言うなら、あやしげな宗教の集まりに迷い込んでしまったような映画。怖さと興味深さを体験できるので、その点においてはけっこうお勧めです。

原題がすべて。そして秀逸な邦題。

とにかく邦題が素晴らしい。原題は『神は死んでいない』それを、疑問形にして『神は死んだのか』としている。原題のままだと、いくらなんでも宗教臭が強すぎ て客が呼びつかなかったはず。それを中立的な、神の存在を疑うニュアンスのタイトルとすることで間口を広げている。

邦題とあらすじを見ただけでは、大学 のクラスで宗教を学ぶことで、各々が自分を見つめなおす話かと勘違いしてしまった。

しかし実際のところは、すべての登場人物、すべての事象が、神は死んでいないという結論に向かって進んでいく。無神論者や異教徒など反論してくる者も登場するが、それもすべて結論を強調するための味付け。さらには、この世のすべてがキリスト教へと巻き込まれていく驚愕の展開。

信じることの大切さを伝えるのではなく、キリスト教を信じることを強いてくるストロングスタイルだ。

クリスチャン・ロックをはじめとする宗教音楽。

さまざまな場面でキリスト教系のアーティストが歌う楽曲が流れる。

歌詞はフツーに聞いていると、困難に立ち向かうとか一見ただポジティブなことを歌って いるようでいて、結論が宗教へと向かっていく攻めた曲になっている。

題材が題材だけにあまり日本では耳にしない曲がいろいろと聞けて興味深い。

クリスチャン・ロックの人気バンド、 ニュースボーイズ(Newsboys)が本人役で登場し、ライブシーンで曲を披露という大変贅沢な場面もある。(ぜんぜん知らないけど)

IFrame

まさかの続編

こんなに尖った映画に続編があるとは驚き。日本公開の情報はないが、アメリカではすでに同監督のGod’s Not Dead2が公開済み。

教師の解雇をめぐる裁判が発展していき、法廷でキリストの存在を実証するといった内容みたい。やってることは本作の規模を大き くした正統派の続編。テーマ曲はもちろんNewsboys。そしてRotten Tomatoesの評価は9%。ぜひとも見てみたい。

まとめ

群像劇のようにいろいろな宗教や無神論者の登場人物がでてきて、思考実験のような展開になるかと思いきや、後半からの怒涛の丸め込み、懐柔展開へと移り、まったく説得力がないうちに全員が神の存在を信じていく様は圧巻。俯瞰してみると宗教の危うさを感じられるため。ある種の宗教映画としては成功しているのではないでしょうか。

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