『イグジスツ 遭遇』ビッグフットかと思いきや、まさかビッグフットが出てくるなんて。

Exists

『イグジスツ 遭遇』

Exists

2014・米

エドゥアルド・サンチェス

IMDb 5.2

Rotten Tomatoes 33%

不可
あらすじ:ほんとにいた。

POV、モキュメンタリー風味のモンスター映画。
さびれたロッジに向かう若者たち。
そのうち一人はビデオ機器マニアで動画投稿を趣味にしている。なにか面白いものが撮れないかと常に録画しているような奴。
機種も多彩で、自転車に取り付けるものから、ヘルメット式の目線カメラなどがある。
それによって画角にバリエーションがあるのはいいけど、いろいろなカメラがあろうとも、映りそうで映らない少し映るシーンばっかりで退屈。それに、ほかのメンバーたちも、カメラを装着するのは無理がありすぎる。
また色々な目線にカメラを配置していて、それを切り替えていくので長めのショットが少ない。
それゆえ、たまたま映り込んでしまったといったドキュメンタリックな場面は期待できない。

何より残念なのは、ビッグフットかもしれないと思ったらビッグフットが出てくるというひねりのなさ。予想した通りの展開が90分間続くばかり。いっさいの真新しさはない。

正体不明の生物でもないし、本当は○○だったという衝撃もない。(たとえば軍の実験体とか、宇宙生物とか)
まさか本当にビッグフットとは思いもよらなかった。

↓ネタバレ感想↓

テロップでビッグフット豆知識。

1960年代ころで、3000件もの目撃例があるとのこと。

個人的にビッグフットに魅力を感じない。『トロール・ハンター』のほうが実在した伝説を興味深く紹介できていたと思う。
そもそもビッグフットの目撃なんていまどきコメディ以外で通用するとは思えない。
ようは背筋がピンとしたゴリラみたいなものだ。
謎の怪物に遭遇し、のちにビッグフットらしきものだと発覚するならまだしも、冒頭のテロップでビッグフットがでるよーといわれてもなんの期待も抱かない。

いわくつきのロッジへとむかう男女5人組。近所にすむ叔父は正体不明の怪物を見たとかで近づきたがらない。
そんなことは気にせず車で遊びに向かった。
夜中、森のなかの視界の悪い道を走っていると、何かにぶつかってヘッドライトが壊れる。
鹿か何かだと気にせずにいたが、カメラおたくのビデオを見返すと、歩行する影が映っていた。

映画の作法として、携帯電話の通じない、人里離れたロッジに向かう若者。
そこでビッグフットの影を撮影。
何かが映っていた!という驚きは皆無だ。冒頭のテロップ通りビッグフットだろうなとしか思わない。
映像を撮影できていた理屈がついているところはいい。
寝ている仲間にいたずらをして、それを撮影していたら、車が何かにぶつかり、そとには歩行する生物が映っていた。
ここはドキュメンタリーとして、なにかが映り込んでしまった様子がしっかりと作れていた。
しかし、ここだけ。

ひとまず、ロッジに到着、朝になると、湖で遊ぶ若者たち。カメラオタクは不可解な存在を気にして何とか撮影しようと躍起になる。

動画投稿があたりまえになあった現代ならではの簡単な動機づけだ。
カメラオタクはかなり機材を持ってきたらしく、動くものに反応し撮影するカメラをいくつか仕掛けたといっていたが、これの映像が活きることは最後までない。

夜になると怪物が吼える。不安に思いながらも、眠りにつく。
朝、帰宅のために車に戻ると、見る影もなく破壊されていた。エンジンもかからない。通報もできないため、一人が自転車で携帯電話の電波が通じる場所まで行き、他のものはロッジに残ることに。

カメラオタクの兄が自転車で通報しにいく。

なぜかカメラをフル装備、撮影準備万全だ。
自転車に乗りながら、もちろんビッグフットに追いかけられる。この場面は、恐怖感もあって期待されるが、本人目線カメラ、自転車からの顔を映すカメラを交互に映すので緊張が持続しない。
おそらく、自転車に乗ってクマに追いかけられるYoutube映像を参考にしていると思追われるが、ワンカットを再現する予算はなかったということだろうか。

通報しに行ったものが襲われ。
残ったものもロッジで襲われ。
見つけたショットガンで応戦し。
巣穴を見つけて、仲間を助けたけど死に。
結局、カメラオタクだけが生き残った。

いろいろと展開はあるものの、目を見張るシーンはない。
ビッグフットを出し惜しみするけど、正体がわかりきっているのに映さないので低予算のあがきしか感じない。『クローバーフィールド』や『ゴジラ2014』のような期待感を持たせる見せ方でもないし。

そして、カメラ担当も襲われる。
気絶しているうちに連れてこられた場所は、子ビッグフットの墓。
車でぶつかった影は子供のものだったのだ。襲ってきたのは子供を殺されたからだった。
カメラ担当は、涙ながらに謝罪。
ビッグフットは言葉が分かったのか、涙に反応したのか、殺さずに姿を消した。

このときはじめて、ビッグフットがしっかりとフレームに収まる。結構しっかりした造形だ。
むしろしっかりしすぎていて、ゴリラの亜種にしか見えない。
それにしてもラストは何を伝えたかったか不明だ。
フランケンシュタインの怪物のように、実は心があった的なことが描きたかったのか。人の業でも描きたかったのか。
ただただ不可解なばかり。

あとから知ったけど、監督は、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でPOVの歴史を作ったひとだ。
しかし本作には、熟練した様子もなく、真新しさもない。ただただ題材が古めかしいだけの数ある低予算POVホラーの一つにしかなっていない。

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