『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー』インドでおなじみカーストジョーク。

『ブラフマン・ナーマン ~性春のファイナルアンサー』
Brahman Naman
2016・インド Qaushiq Mukherjee

IMDb 6.0

Rotten Tomatoes 86%
Netflix配信

不可
あらすじ:学生クイズ大会で活躍する。そんなことよりセックスしたい。

インドの80年代が舞台。全編が英語、インドの公用語の辺々や地域性などは作中では言及されない。
主人公、ナーマンは富裕層だ。父はマットレス工場を営んでおり、自身もクイズ大会の賞金で羽振りがいい。
ブラフマン(バラモン)であるためか態度がデカい。
セリフのなかでなんども連呼されるのにブラフマンについて詳しい解説もない。
カースト制度のなかの特権階級にいちするが、現代ではあまり意味をなさないとのこと。しかし80年代はまだ影響があった可能性もある。

いろいろと説明しないまま話が進むため、置いてけぼりを食らってしまう。
おそらく、インド人、またはそれに詳しい層にしか向けていないのではないだろうか。
しかもジャンルはコメディなので、かなりドメスティックな知識や感覚が必要になるはずだ。
セックスの興味走る思春期は万国共通ではあるものの、下地は説明されない異文化なので笑いどころは少なく感じる。
インド版の『アメリカン・パイ』だと思って見始めたが、異文化コミュニケーションの壁を感じる結果になった。

↓ネタバレ感想↓

ナーマンは童貞だ。深夜、冷蔵庫の扉を開けてモノを挟んで果ててしまうほどにこじらせている。
しかし普段はクイズ大会で名をはせていて、富裕層であるためかデカい顔をしている。

下層階級に対してきついジョークも言う。
こういったカーストをからめたジョークが多いが、ほとんどはブラックなのかどうかも理解できず異国の者が笑うにはハードルが高めの会話が続く。
ナーマンは、童貞のくせにニキビ顔の女の子にきつく当たっている。どうやら彼女のほうやナーマンが好きらしいが、当人は見向きもしない。
このニキビ顔の少女が大変な美人だ。設定のためだけにニキビがあるようにしか見えないし、あばたもえくぼといったところ。大した問題ではない。どうせ最後は魅力に気づくって落ちが予想できる。
『少林サッカー』のヴィッキー・チャオみたいなものだ。

映画の大半は、性欲に振り回される思春期の様子だ。
前述の冷蔵庫や、ポルノ映画館に忍び込んだり、インドならではの売春街へ連れられているといったシーンもある。

興味深かったのは、学生のクリケット選手が登場する場面。
いつもは態度のデカいナーマンもすこし及び腰。
どこの国でも、ジョックスとナードの関係は不変なようだ。
インドではアメフトがクリケットに相当するのも面白い。

邦題にもなっているクイズ大会はそれほど話にからまない。というかもとより話なんかない。
大会を目指して頑張るはなしでもないし。優勝したら担任教師が大人にしてくれる『おっぱいバレー』方式でもない。

まったくストーリーに推進力がないままナーマンの日々が続いていく。
地方大会に遠征中、他校の女子学生といい雰囲気になるものの、特に何もせず別れる。
多少、青春の後悔の味わいもあり、ここはいいシーンだが、クライマックスでもないし、本筋とは関係ない。

大会運営持ちの食事会で金を使いすぎて出場停止になったり。
ニキビ顔の少女が初体験を持ちかけたのに、目隠しをして友達にやらせようとしたり。
いろいろな大事があろうとも、本筋がどこかわからないので、はずれているのかも理解できない。

最後は、ひどいことをしたと少女の謝罪して大人になった雰囲気にはなっていた。
でも結局振られるという落語おち。

サンダンス映画祭では評判がよく、Netflixコンテンツ責任者テッド・サランドスも太鼓判を押したようだけど、これはインドでの顧客を見越しただけで、万人受けするとは思ってないんじゃないだろうか。

トマトメーターは86%と高めだけどレビュー数が7しか無いので見てる人も少ないようだ。

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